太子プログラミングクラブオープン!~一回目は実績あるゴールデンメニューです~

2024年9月13日に、太子プログラミングクラブ「初級コース」を新しくオープンしました。基本、隔週で全6回のコースです。

小学校5年生が主たる層で、到達点は「Pythonで本格的なプログラムが書けるのを理解すること」です。

初回のタイムスケジュールは、以下のとおりです。

タイピング練習・マウス練習

タイピングの練習は、無料タイピング。マウスの練習は、ピヨコムを使いました。

タイピングでタッチタイピングができる参加者がいないのは、予想していた通りです。わたしの経験にもとづいた、極めて実効的な練習メニューをこなしてもらいました。このサイトで、再三再四なんども繰り返し書いているように、タッチタイピングを習得するには、「ホームポジションにかならず指を戻すこと」「画面だけ見て練習すること」の2点が重要です。この2点を守っていれば、余計な費用をかけずともすぐに習得できます。

一方、マウスについては想像していた以上に慣れない様子です。これは、わたしが見逃してだけだと思います。今の子供たちにとっては、タッチ画面が普通で、マウスを使うことがないからでしょう。

つい画面をタッチしてしまったり、マウスよりノートパソコンのタッチパッドを優先して使ってしまったり、マウスがなおざりになってしまうことがしばしばあります。せっかくなので、マウスの使い方に慣れていただきたいと思います。

Scratchで多角形を描く

タイピングとマウスの練習がひと通り終わったら、いよいよプログラミングに挑戦です。

正多角形については、小学校5年生の算数で習う範囲です。その知識を活かしつつ、プログラムで多角形を描いてみます。

使う言語は、まずはScratchです。なぜScratchかというと、だいたい学校で取り組んでいることが多いからです。直感的に理解しやすいので、入口としてはScratchが優秀だと考えています。参加者はスムーズに導入できたようでした。

よい間違いをしてくれました~Scratchは全角数字を文字として認識する~

多角形を各プログラム自体は、下の写真の通り7つのブロックで収まるほどのかんたんなプログラムです。

しかし、動かないのです! さあなぜか? これを探すのがプログラミングの醍醐味でもあります。原因は、「数字を全角にしていること」です。ブロックはOKなのに動かない参加者のプログラムは、軒並み全角数字でした。

なぜ、全角数字だと動かないのでしょうか。それは、コンピューターは基本的に全角文字を数字として認識しないからです。数字を数値としてコンピューターに指示する場合は、半角数字を使わないといけません。

これは、大変重要なポイントです。全員の前で披露できたのが、大変良かったと思います。

Pythonで同じく多角形を描いてみる

Scratchで多角形が描けたら、次はPythonで同じように描いてみます。小学生向けの初級コースで、初っ端からPythonを使うのは、うちのクラブくらいなものでしょう

これには理由があって、Scratchから早く脱皮させたいからです。Scratchを触っている時間が長いと、Scratchを極めようとしてしまいます。Scratchを極めても、将来の道が狭まるだけで応用がききません。そこで、Scratchはそこそこに、早い段階でPythonに取り組むのがわたしの方針です。Pythonなら、基礎的なところをおさえてしまえば応用範囲が広く、将来本職にすることもできます。

ちなみに、「Scratchは金にならんけど、Pythonは金になる」といったら、食いついてきた参加者もいます。最初の動機は何であれ、前広になる選択ができるならOKと考えます。

さて、実際のプログラムは以下のとおりです。

from turtle import *

t = Turtle()
t.shape('turtle')
pendown()

for i in range(5):
    t.forward(100)
    t.right(144)
done()

さて、たった10行のプログラムですが、タイピングに慣れていないとなかなか時間がかかります。わたしが確認したミスは、以下のとおりです。

  • スペルミス(turtle→turtie、turtle→turt1e、pendown→pendowin、など)
  • ( )を[ ]の間違い
  • '(シングルクォーテーション)、*(アスタリスク)、 :(コロン)のキー位置がわからない
  • done()のインデントミス

ここに挙げたミスをしたとしても、恥ずかしいことではありません。具体的説明もなく、印刷したコードをわたして入力するように言っただけなので、間違ったとしても今はまったく問題ありません

初回のここで知ってほしいのは、「1字でも間違えると、プログラムはまったく期待通りに動かない」ということです。

まずはここから、最初の第一歩です。