くりかえしは、ださい
プログラミングの作法として、「同じような」記述を繰り返すべきではない、という作法があります。当然ながら、「同じ」記述は繰り返してはいけません。
なぜコードの繰り返しがだめなのか
コードの繰り返しを避けるべき理由はいくつかあります。主なものは、以下に挙げるとおりです。
- (あとから)読みにくい → 単純にコード量が増えるので読みにくくなる
- (あとから)変更しにくい → あとからコードを読む人にとっては繰り返しなのか、よく似た別の意味を持つコードなのか判別しづらい
- 修正箇所が多くなる → 修正ミス、修正し忘れが発生しやすくなる
こう書くと当たり前のことばかりです。
大人になるまえに、肌感覚としておぼえよう
仕事をしていると、おそらく30歳や40歳を超えてからプログラミングを覚えた人が、一生懸命書いたであろうコードを目にすることがあります。定形の事務作業を省力化したい、との思いからプログラムを書いたのでしょう。教本片手に、ポチポチ入力した姿が目に浮かぶようです。
こういう人たちが手にする教本には、「コードの繰り返しを避けましょう」とは書かれていません。あまりに当たり前すぎるからです。
職業人には時間がありません。基礎基本はすっとばして、目の前の課題を解決したいのです。したがって、職業人向けの教本は課題をいかに解決するかにページをさいています。基礎基本の項目は、あっても薄いか、読まずにすっ飛ばしてしまいます。
こうして、繰り返しだらけの複雑怪奇なコードが職場に氾濫しだします。結果として、自分だけでなく、仲間の首まで締めてしまうのです。
こうならないためには、学生のうちに基礎基本を肌感覚として身につけてしまうことです。プログラミング学習は、「何かを作る」ことで「作法」も学ぶことでもあります。くりかえしは、ださいのです。