iパスの固定費変動費問題はとりやすい

ITパスポート試験の勉強会。3回目ともなると板についてきた模様です。日々、取り組んだことをLINEで報告してもらっているので、勉強会ではそのフォローが中心です。

  • 18時00分~18時15分 前回からの宿題の確認、進め方のフォロー
  • 18時15分~18時30分 ITパスポート模擬試験
  • 18時30分~18時55分 個別問題の説明
  • 18時55分~19時00分 休憩
  • 19時00分~20時00分 個別問題の説明

宿題の確認・進め方のフォロー

ITパスポート試験の、「テキスト」について質問がありました。現状、特に必要ではなさそうだったので、その旨伝えてあります。必要になったら、「テキスト」だけ買えば良いと説明しました。

問題集は、過去問題が大量に公開されていますので、それを解けば十分です。それらを解いてなお、不足を感じるときは問題集を買ってみてください。

ITパスポート模擬試験

模擬試験は、ITパスポート試験の主催であるIPAがWindowsで動くソフトウエアを公開しているのを使います。実際の試験と同じようにはできませんが、過去問が公開されていますので、それをパソコンの画面に表示しながら進めれば、MacでもLinuxでも学習できます。

下の写真は、Macで模擬的に試験をしているところです。

最近の資格試験は、CBT(Computer Based Testing)方式が増えてきました。CBTは、マークシートや記述試験と違って、コンピューターの画面上で解答していく方式です。

試験には、計算問題など紙とペンが必要な場面も出てくるので、白紙は与えられます。答えを入力するのが、コンピューターを操作しておこなうというだけの話です。

経験がなくても問題ありません。すぐに慣れます。中高生のほうが、先入観がない分、とっつきやすいかもしれませんね。

個別問題の対応(変動費・固定費の問題)

ITパスポート試験でよく出題される計算問題の一つに、変動費と固定費が与えられ、損益分岐点を答える問題があります。解法はいくつかありますが、令和5年の出題例を使って、解説します。

問題

ある製品の今月の売上高と費用は表のとおりであった。販売単価を1,000円から800円に変更するとき、赤字にならないためには少なくとも毎月何個を販売する必要があるか。ここで、固定費及び製品1個あたりの変動費は変化しないものとする。

売上高
 販売単価
 販売個数
2,000,000円
1,000円
2,000個
固定費600,000円
1個あたりの変動費700円

ア 2,400   イ 2,500   ウ 4,800   エ 6,000

ITパスポート試験公開問題 令和5年度 問13

2元連立1次方程式として解く方法

個数を\(x\)、金額を\(y\)として、収入分と支出分の方程式を立てます。収入分と支出分の方程式の交点が答えです。ちなみに、この交点のことを「損益分岐点」といいます。

まず、販売単価が800円のときの収入について

$$y = 800x$$

次に、支出について。変動費は個数に比例し、固定費は個数に関係ないので

$$y = 700x + 600000$$

これを解くと、

$$800x = 700x + 600000$$

$$800x - 700x = 600000$$

$$100x = 600000$$

$$x = 6000$$

となるので、答えは「エ 6,000」が正解です。

数学の問題なら\(y\)も求めなければなりませんが、問題で損益分岐点の金額は聞かれていません。したがって、\(y\)を計算する必要はありません。

題意から解く方法

方程式を使う方法は、式さえ立てられれば機械式に解けます。一方、式を立てるのが苦手だと解きにくいかもしれません。そこで、問題で何を言っているか、意図を読み取りながら解く方法を紹介します。

販売単価を800円/個で売るとき、コストとして700円/個の費用がかかります。つまり、製品1個あたりの収入は100円/個です。

この100円/個で固定費600,000円を稼ぐと赤字になりません。したがって、\(\frac{600000}{100}\)で正解は「エ 6,000個」です。

やっていることは方程式を解くことと同じことですが、現実の問題として具体的考えると計算は最小限になります。